マグネシウムに関する合金開発

マグネシウム合金は主に自動車部品・携帯電子機器部品などに使用されていますが、新たな用途分野を探求するために現在も様々な研究・開発が行われています。特に積極的に研究されているのが、自動車や鉄道車両などの輸送分野や建築などの一般市場分野での普及のための「マグネシウム材料の不燃化・難燃化」です。

電気自動車の普及に伴い耐熱性を要する部品は増加すると思われますが、国内市場規模の小さなマグネシウムダイカストの分野では、材料の種類が多岐にわたれば地金コストや再利用(リサイクル)の観点から自動車分野での市場拡大は困難だと考えられます。

そこで当社では、数年前から「同一組成でコンテンツのみの変更により多様なニーズに対応できる合金の開発」を進め、数種類の高耐熱・高熱伝導・高靱性のマグネシウム合金の開発に成功し、特許も取得しています。これらの開発合金は、アルミニウム並みの使いやすさ、すなわち溶湯難燃合金で、スクラップ時のリサイクル性も考慮した合金となっています。

【取得特許等】
 ◎ 難燃性マグネシウム合金及びその製造方法(外部サイトへ)
 ◎ マグネシウム合金及びマグネシウム合金を用いた鋳造構造部材(外部サイトへ)


マグネシウムに関するコンサルティング

当社代表は、三井金属鉱業株式会社(1984〜2009)でマグネ開発副部長・技術室長・製造部長・営業部長を務め2009年にマグネシウムの拡大発展のため独立、現在では自動車メーカーをはじめ半導体や建材分野など幅広い分野でマグネシウムの拡大に向け研究開発を行っています。現在も、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトで自動車分野のマグネ部材開発、山梨大学とは医療分野におけるマグネの研究、さらにはマグネ構造部材の応力解析など多岐にわたり事業展開を行っています。

そのような経歴から多くの企業・団体の皆様方とお付き合いいただき、現在は金型メーカー・設備メーカー・材料メーカーなどのコンサルティング業務を行っております。

当社は設備の企画・助言・立上げの支援、材料開発や表面処理開発、さらには製品の実用化に向けた金型作り・部品開発・解析業務のサポートを行います。


ダイカスト鋳造

ダイカストマシン

当社は兵庫開発センター(兵庫県たつの市揖保町)に所有するマグネ・アルミ兼用コールドチャンバー高速ダイカストマシン(350トン)を使い、様々な部品のダイカスト鋳造を行っています。コールドチャンバーマシンは材料を問わず小物から大物までに鋳造が可能で、強度部品や耐圧部品の鋳造に適しています。

当社はマグネシウムに関する高い技術力で、鋳造だけでなく部品のマグネシウムダイカスト化に向けた試作も行っております。製品軽量化に向けたダイカスト部品を検討なさっている企業の皆様はお気軽にお問い合わせ下さい。


マグネシウム用給湯ポンプの製造・販売

当社はピストン式マグネシウム用給湯ポンプ(小容量タイプ)、スクリュー式マグネシウム用給湯ポンプ(中容量・大容量タイプ)を開発し、製造・販売を行なっています。これらのポンプは給湯の正確性・安定性や取り扱い易さから使用した方々から高い評価をいただいています。

生産性の向上に向けマグネシウム用給湯ポンプの導入を検討されている企業の方々はお気軽にお問い合わせ下さい。


非常用発電装置『MGV』の製造販売

当社の兵庫開発センター(兵庫県たつの市揖保町)では大量生産に向けた接着用ロボットや大型プレス機などの専用機材を設置し、『MGV』の心臓部である正極(高性能カーボンシート)と負極(難燃性マグネシウム合金ダイカスト)を内製、完成品までの一貫生産体制を敷いております。

「MGV」はプラス極に特殊加工のカーボン・マイナス極にマグネシウム合金を採用し、セル内に『塩水を供給するだけで電気を作る』ことができる、全く新しい概念の非常用マグネシウム空気電池です。